ベーリック・ホール
輪島塗 【輪島漆器商工業協同組合】 × HAVILAND(アビランド)
梶 光夫 ジュエリーアーティスト / (株)カジ・インターナショナル
テーマ :「 アール・ヌーヴォーの華」 ~曲線と流動が導く装飾の世界~

 

展示コンセプトについて
19世紀末にヨーロッパで華開いた新しい装飾美術、アール・ヌーヴォー。
非対称的で曲線がつくり出す流動性のあるデザインが特徴であり、ジャポニスムの影響を深く受けた画期的なこの芸術様式は、広く世界的な規模で展開しました。
 私は約30年前、幻想的な魅力を持つアール・ヌーヴォーに魅せられ、以来その様式から生まれた当時の様々なアンティーク美術品を蒐集してきました。やがてそれらの品は私のジュエリー創作の背景となり、“クラシック&モダン”すなわち古典と現代の融合という創作テーマが生まれました。中でもアール・ヌーヴォー期の女性が描かれたフランスのエマーユ(西洋七宝)との出会いは運命的であり、それを使用した「エマーユジュエリー」は私の代表作となりました。
 今回は多彩な装飾が施されたベーリック・ホールで、優美で神秘的な輝きを放つ「エマーユジュエリー」と約30年にわたって蒐集したアール・ヌーヴォー期のアンティークの数々をディスプレイし、小さな私的美術館~プライベートミュージアム~にお客様をお招きするというコンセプトで空間を演出しました。著名な作家エミール・ガレやラウル・ラリッシュなどの美術品と、そこからインスピレーションを得て創作した私のジュエリーをご覧いただきます。長い年月を経ても色褪せることなく輝き続けるアンティークと、その芸術に心を惹かれ“100年後も愛されるジュエリー”をポリシーとして創作した作品に触れていただくことにより、そこに共通して流れている“永遠の美”を感じていただきたいと思っています。また、ジャポニスムの影響を受けて華開いたアール・ヌーヴォーを、フランスのアビランド、日本の輪島塗の器と調和させることによりさらに深く表現し、華麗に咲き誇る花とともに芸術的空間を創りました。
 有機的でリズミカルな曲線と、そこから心地よく流れるエネルギーから生まれるアール・ヌーヴォーの永遠なる美の世界をこの小さな美術館で繰り広げ、訪ねてきてくださったお客様の心に小さな感動が生まれることを願っています。

展示協力
《展示ケース》( 株)橘 《テーブルコーディネート》 小野真理 / party creation表参道 《花》 フラワーデザイナー 青木良太 
《クリスタル》 ロワイヤル ド シャンパーニュ / (株)アイトー

輪島塗 【輪島漆器商工業協同組合】
輪島塗の歴史は、桃山時代にまでさかのぼると言われています。輪島塗の特徴は、完成した作品からは見えない部分にあります。木地の壊れやすい部分に麻布などを貼る布着せがなされていることです。
また、下地塗りに「輪島地の粉」が用いられていて、更に、地付けの上に生漆を塗る地縁引きがなされていることです。いずれも、上質の生漆を惜しみなく使用し丁寧な作業を重ねていることで堅牢な漆器が出来上がります。また、加飾の沈金技法は、輪島で発達した技術で、蒔絵技法も加え、日本を代表する伝統工芸品となっています。

   

HAVILAND (アビランド)
1842年、フランス リモージュに創立から160年あまり、上流階級御用達ブランドとして君臨し続けてきたアビランド。パリ万博での受賞以来、世界の王室・欧米他、各国の首脳たちに愛され、世界の一流ホテルで使われてきました。1766年にカオリンという白磁に欠かせない真っ白な磁土がフランス リモージュで発見されてから、その白磁のキャンパスに、素晴らしいデザインを施したのが、アビランドでした。そのメゾンは、テーブルウエアへのアートの発信地として、美術史に残る先端のアーティストたちを起用、アール・ヌーボー、ジャポニスム、印象派、と移り変わるアートの歴史を刻みつづけ、伝統の柄を持ちながらも、革新的なデザインを発表し続けてまいりました。優雅な空間と時間を演出するテーブルウエアたちをささえるのは、今も100%フランスで製造するアビランドの職人の技。このたびご覧いただけるのは、
マリーアントワネットの愛したプチ・トリアノンのタイルからインスピレーションを得たという「ルーヴシエンヌ」。日仏修好から150年の今年、アビランドの世界がベーリック・ホールで花開きます。

   

     


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